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アニメ聖地巡礼の落とし穴、町おこしの未来

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自治体側の努力はアニメの人気を呼び起こせない

通常の町おこしを成功させるには、自治体と住民が本気で取り組むこととされている。

官民が連携しないと、成功しないという。

しかしアニメに関しては、官民が完璧に連携し、本気で取り組んだうえで大金を投入しても失敗することが多数ある。

アニメの町おこしはアニメの成功に掛かってはいるが、その肝心のアニメの成功は、自治体や住民、行政がどんなに頑張っても大金を投じてもどうこうすることはできない。そうなると分の悪い勝負になるだろう。

自治体側から見た有効な戦略

自治体側の正しい戦略としては「町おこしのためにアニメを作る」のではなく「人気アニメの舞台になる」ことである。もっと言えばアニメの舞台になりやすい土地になる他ない。なかなか難しいことに違いない。

その土地が人気になろうとアニメに頼るよりも、人気が出たアニメがたまたまその土地が舞台だったからその土地もにぎわった。という成功事例のほうが多い。

結局のところ、アニメに限らず、何等かの聖地化するには自治体や住民の努力ではどうしようもない天候のようなもので、どこに太陽が出るかは予測が出来てもコントロールすることは難しく、少なくともコストを掛ければすぐどうにかできる話ではない。

であれば自治体としては、すでに人気が確立しているキャラクターや作品を活用することが無難となる。

しかし人気作品の舞台であっても自治体があえて「アニメである」という理由で作品との交流を拒否する姿勢を取る自治体も少なからずあるのも事実だ。

2010年代に聖地やアニメで失敗を経験してしまった自治体は、アニメ作品というだけでアレルギーを持ち、敬遠している場合もある。しかしそれはアニメや聖地化が問題だったのではなく、戦略の問題であったに過ぎない。

地元を舞台とした作品は、よほど作品の世間体や印象が悪いわけでもないのであれば、少しでも寄り添い、活用を検討することも悪くはないかもしれない。

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