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【観光担当者必見】人気観光地と不人気観光地の差は〇〇にあった!?

日本全国には魅力的な土地が沢山ある。

どこの土地でも、何かしらの魅力はあるものだ。

しかし、実際には人気観光地もあれば人があまり行かない不人気な観光地もある。

その差は一体どこにあるのだろうか。

目次

実は人気だが…〇〇が不足で不人気に?

田舎の風景

インスタグラムの統計から、20代女性は田舎へ旅行に行きたいという気持ちが強いことが分かっている。

他にも「20代女性の田舎に関する意識調査」の結果、7割以上の20代女性が田舎に魅力を感じていることが分かる。特に、観光地ではなくあえて田舎を選ぶ理由として、「人がいない場所でのんびり過ごしたい」が4割以上を占め、その他にも「自然豊かな環境で過ごしたい」「自分のペースで旅をしたい」「混雑していないから」「1人の時間を確保したい」などの声が多く挙げられた。

これらの結果から、都会暮らしや観光地では味わえない、非日常感を田舎に求めている傾向があることも示唆される。

人口が多いとか、税収が多いから人気で、そうでないから不人気。ということはないことがうかがえる。

一方で、他の年代に比べて20代は、「SNS映えするスポット」の有無や有名人・友人のSNS投稿などを重要視する傾向があることも明らかになっている。

実際、SNSの投稿が田舎旅行へのきっかけになっていることも見られる。調査結果によると、地方自治体の情報発信に対して、7割以上の20代女性が「不十分」と回答しており、SNS発信や現地の生の情報を求める声が多く寄せられた。

このことから、地方自治体が観光客誘致を図る場合、田舎ならではの日常風景や過ごし方をSNSやウェブサイトで継続的に発信することで、20代の興味関心を高め、地元への誘致に繋げることができると考えられる。

20代は個人個人がインフルエンサーと言えるくらい、すぐに他人に紹介をしてく傾向もある。

SNSの運用あるいは広告などを用いることで、一気に来訪者を増加させたり回復させることも可能なのが令和という時代だ。

地味なブーム?ワーケーション

自治体がどこもワーケーションに補助金を出したり勧誘ツールとして使用している。

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、多くの企業でリモートワークを実施し、より多様な働き方が求められるようになった。こうした中、新たにワーケーションという施策も打ち出されるようになった。

現在の社会は、コロナ禍以前の状況に戻ってきているが、実は文化として定着するなどして、完全に同じに戻ったわけではない分野もある。

そのひとつがリモートワークである。

令和3年3月に厚生労働省が発表した「テレワークの適切な導入及び実施の推進のためのガイドライン」によれば、ワーケーションをテレワークの形態の1つとして定義している。

ワーケーションは、仕事と休暇を両立できるだけでなく、地域の観光地を活性化させるメリットも持っている。近年では、ワーケーションを導入し始めている企業も増加し、地方への移住をするもまだまだいる。

ワーケーション

実際に長野県茅野市では、八ヶ岳や温泉、寒天工場見学などの観光資源を活用してワーケーションを誘致している。コワーキングスペースのほか、リゾートホテルやペンション、キャンプ場、別荘など、幅広い宿泊施設が揃っているのだ。さらに、市は個人だけでなく、企業の要望も取り入れながら、体験ツアーを企画している。また、北海道では、地方自治体のテレワーク施設の情報やインセンティブ情報など、ワーケーションに関する情報をまとめたポータルサイトを開設するなど力を入れた。

ポータルサイトを通じて、希望の市町村のマッチングやプラン提案、コーディネートを行っている。地方でのワーケーションはまだ途上段階とも言えて、自治体のPR動画などで取り組みが進んでいることがよく分かる。

地方発掘のブーム

SNSの発達により、地方のイベントが目立つようになり、地方へ行きたいと思う人が増えている。1つ目の項目に似る部分もあるが、インスタ映えなどによって地方の魅力が新たに引き出されたように感じられる。また、それに伴い、美術館や博物館などでも「写真OK」の施設が増えたため、より多くの人に知られるようになり、地方へ行きたいという人が増えた。

例として瀬戸内国際芸術祭やその他の地方のイベントがたくさん行われるようになり、瀬戸内国際芸術祭については、閉幕したにも関わらず、ずっと更新されている。1つ目にもあったが、地方自治体の継続的なSNSやウェブサイトでの発信は大切であることが分かる。

瀬戸内国際芸術祭2022
(引用元:「瀬戸内国際芸術祭2022」直島など瀬戸内海の12の島と2つの港が舞台、国内最大級“アートの祭典”-ファッションプレス

地方へ旅行に行かない理由

反対に、不人気な地方にはどのような理由があるのだろうか。

元々人気観光地だった自治体でも、来訪者が減ってしまったという例も数多くある。

具体的には、若年層を取り込まないと来訪者は自ずと自然減していくので、不人気な観光地はイコール若者の誘致に失敗しているともいえるかもしれない。

脱クルマ社会

Z世代があまり車を使わないことが挙げられる。沖縄県と沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)は、4日に首都圏・阪神圏のZ世代(18〜25歳)を対象にした「沖縄旅行における移動手段に関する意識調査」の結果を発表した。運転に抵抗感や不安がない「運転ポジティブ層」に比べ、抵抗感や不安がある人や免許がない「ネガティブ層」は沖縄への旅行意向が低く、両者のギャップは全国で最も大きい10.2ポイントであったと報告された。

そのほか首都圏と阪神圏のZ世代男女1万人に対し、インターネットで事前調査を実施した調査では、免許の有無や運転への意識の差を基に、1000人を「ポジ層」「ネガ層」に分けて調査を行った。その結果、1万人のうち44.4%が運転免許を持っていなく、持っている人でも62.9%が「旅先で運転したくない」と回答した。ただし、今後3年以内に旅行したい観光地では、沖縄が北海道に次いで2位であった。

同調査によると沖縄に行きたくない理由のうち、ネガティブ層とポジティブ層のギャップが最も大きかったのは「運転できないから」であった。一方、どちらも8割以上が「公共交通を利用したい」と回答しており、旅先での取り組みとして「より環境に優しい交通手段を利用したい」との選択も2割あった。

クルマを所有しない外国人観光客も同様で、地方の交通不便は国内観光客をも遠ざけている。

旧態依然の観光地

どういうことか、それは地方の観光地が変わっていないことだ。

古くからある有名な観光地には独自の観光収入のサイクルがある。

例えば歴史的な資産がある場合、毎年数多くの観光客が押し寄せてくる。特に、神社仏閣などでは御開帳や遷宮などのイベントがある場合、爆発的に人が集まり、その需要を見込んだ観光ビジネスが成り立っているところもある。

観光施設などの観光サービス業自体が人を集めているわけではなく、その地域が歴史的に形成してきたブランドの「付帯ビジネス」になっているという例も多く見受けられる。

その場合、ホテルや旅館などの宿泊施設や関連サービスは、まだまだ「個人予約(単身旅行者など)や新規顧客中心のビジネスモデル」を避けがちだ。

そうすると勝負は「いかにツアー客を自分の施設に呼び込むか」にかける。そのため、旅行代理店に送客費用を支払って集客を行ってもらい、あとは「与えられた来客に予算内でどうやって対応するか」だけを考え、集客力は自分たちで持たないようになってくる。

自分たちの施設やサービスの品質によってリピーターを形成するより、ブランドや旅行代理店による集客を優先する傾向が、地方温泉地などではよく見られる。

これは宿泊施設だけでなく、土産物屋や飲食店にも言えることである。

こうした観光地の飲食店はしばしば「観光地価格」で品質に見合わない高値で商品を販売することもある。

その観光地に集客力があったり、団体旅行で来訪者が確保されている場合には通用するが、個人客相手では難しくなることもしばしば。

こうした営業方法は、団体旅行が主流だった時代にはよかったが、バブル崩壊後に個人予約の旅行が主流になり、それぞれ自分の観光ルートを設計するようになると、宿単体のみならず観光地自体も利用者が遠のくようになった。

これから先を変えるには

現在では観光業界は変化を余儀なくされ、ネットでの手配が増えたこともあり、団体旅行客は年々その割合を減らしている。

従来の「団体優先ビジネス」は評判が悪くなり、能動的な観光客はますますそのような施設に泊まりにくくなってきている。

それにもかかわらず、これらの施設が変化を好まないのは、依然として減少傾向ながら今でも一定の団体客は訪れてくれるからである。

これらの施設は自力では顧客を集めることができない状況に陥っていく。そのため、特に若者層には、既存の地方の観光は魅力を失ってきているという傾向が見られている。

年々減る団体客を残された施設が奪い合うサバイバルは、非常に不健全であることは言うまでもない。

自分のところだけでも収入を確保できればよい。という考え方は民間企業であれば当たり前に持っている思考であり、彼らに全体を見よ、協力せよと言ってもそれは無理難題である。

行政担当者は、この難しい板挟みを解決する必要が出ている。

どうやって解決するかは、別の記事でも触れている。ぜひ気になる担当者は他の記事も閲覧していただきたい。

以下、参考文献

いかがでしたでしょうか。
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