みなさんが思い描くふるさと納税は…
「ふるさと納税」がもつイメージとして、今では自分の生まれ故郷や興味や関心があり応援したい自治体に、寄付をおこなうことで返礼品を受け取れるサービスとの考えが強く根付いてしまっているのではないだろうか。
わたしたちのサービス「ココふる」は、返礼品を送る自治体や事業者が「実はここ最近の物流費高騰に困っている」「ポータルサイトの手数料がネックとなってる」「寄付を頂いたかたの本当に地域の魅力発見や、訪問や観光を考えてるかが見えない」などの声から、まちの魅力をダイレクトに感じてもらえるようにちょっとした観光や旅行で、その場で利用できる「現地消費」を目指した体験型ふるさと納税です。
体験型ふるさと納税でも差が生まれるのか
「体験型ふるさと納税」は大手ポータルサイトや他企業でも展開しており、ふるさと納税の枠組みを利用しながら、地域の文化・観光資源を活用した特典や体験を提供することで、地域活性化や観光振興を図るものとして、地方自治体が地域の魅力をPRし、寄付を呼びかける取り組みの一つとして注目されていますが、一方でさまざまな課題が浮き彫りにされています。
1.不均衡な地域格差
人口減少や過疎化が進む地域では、魅力的な体験や特典を提供しても、寄付金の増加につながりにくい傾向があります。
一方で、観光資源や人口が豊富な地域は、より多くの寄付を集めやすい傾向もみられます。
このような地域間の格差が拡大することで、地域間の不公平感が生じる可能性がでてくることも予測できます。
2.サービスや体験の質の向上
一部の自治体では、独自の観光資源や体験を提供することで、寄付者の興味を引きつけていますが、サービスの質が低いと、寄付の動機付けになりにくいという問題があります。
そのため、地域の特性やニーズに合った魅力的なサービスや特典、体験を提供するための取り組みが必要です。
3.商品の提供方法や寄付目的の欠如
自治体によっては寄付金の使途が透明性を欠いたり、特典の提供が不適切な場合があるため、寄付者の信頼を得るための仕組みが求められます。
魅力ある体験だけに縛られない
これらの課題にも関わらず、体験型ふるさと納税は今後さらなる展望を持つ取り組みであると言えます。
もちろん、地域の魅力を活かした特典や体験を提供することで、観光客の流入を促進し、地域経済の活性化につなげる可能性があります。
また、寄付者と地域とのつながりを強化することで、地域コミュニティの形成や地域への愛着を高めることができます。
体験型ふるさと納税の仕組みやサービス提供方法の改善
例えば、決済方法がクレジットカードのみだけでなく選択肢が増える。
例えばオープンスペースな環境づくりやSNSを活用し、より多くの寄付者と地域との交流を促進することができる。
また、寄付者が直接体験やサービス内容を決めたり案を出し選択できるようなシステムを構築することで、より個別化されたサービスの提供ができるなど可能性はさまざまです。
必要なのは寄付者や地域住民の声
一般的なふるさと納税と同じ課題をもつ、体験型ふるさと納税。
地域間格差を縮小し、より公平な寄付の分配を実現するための政策や施策が求められます。
政府や地方自治体、民間企業などの関係者が協力して、制度や仕組みを改善するための取り組みが必要です。
また、寄付者や地域住民の声を積極的に反映させることで、より良い制度の構築に向けた努力も必要です。
体験型ふるさと納税は、地域の魅力を活かした新たな地方振興策として注目されていますが、さまざまな課題が存在します。しかし、これらの課題に対処することで、地域活性化や観光振興を促進することも可能です。
それらは決して自治体だけの課題とするのでなく、住んでるひと、訪れたいと思うひと、応援したいと思うひと、良いサービスを提供したいと思う民間企業の思いやアイデアが必要です。
以下、参考文献
芦澤侑哉.体験型ふるさと納税返礼品の活用によるステイクホルダー間の 継続的関係構築 -自治体・事業者・寄付者の意向に着目して.(参照日:2024-02-15)
いかがでしたでしょうか。
「ココふる」は現地消費型ふるさと納税サービスですが、ふるさと納税に関わるさまざまな情報やちょっとした旅行関連の情報、また行きたいと思えるその土地の魅力についてこれからもお伝えしていきます。
『ココふる』は、旅先で利用できる『現地消費型のふるさと納税』サービスです。
旅行やちょっとした遠出、帰省などのタイミングで。またお仕事で行った地方や都市のお店や施設で。
その場で使うことができるサービスを目指しています。